4M-P12(T)

4M-P12(T) HITACHI

 

 

電力増幅管、日本規格品、7ピンMT管、かつてTV音声出力アンプで活躍したが今はまったく忘れ去られたた球。

ヒータは4.7V0.6A、4/6/8/9M-P12がある。6AR5の改良球のような感じ。

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「オーディオ用真空管マニュアル」P-320に三結特性が掲載されているが、この図と測定結果は少し違いがあるようだ。

 

測定した特性を眺めてみるとミニシングルアンプに良さそうだ。

 

 

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5AQ5(T)

5AQ5(T)

送信管が続いたのでオーディオ管に戻るが、ここにも忘れられた球が手元に数種あるのでご紹介。

 

最初は5AQ5(6AQ5)

7ピンMT管、名球として知られる6V6一族球、TVの音声出力管として使われた。最近ではアンプキットで見かけるが、7ピンMT管なので見かけが小さくアンプに使っても迫力が無いのかなぁ、と思うが、活用したい球である。

 

随分以前に6AQ5プッシュプルアンプを作ったことがあるが、処分してしまったのが残念。隠れた5V球は仲間球がいろいろあるので5V7ピン球アンプにしてブラインド試聴すればよい結果が生まれそうな気がする。

 

最近SDS社のOTLを修理する機会があったが、ドライバー管に6AQ5が使われていた、こんな使い方もある。

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「オーディオ用真空管マニュアル」によると三結A1シングルで1.3~1.4W、A2プッシュプルでは5.9Wとある。

 

使うに当たっては、Ep、Esgともに最大250Vなので電源電圧に注意したい。(6V6はEp、Esgともに最大315V)

 

手元に一族管12V6GT、6V6G、7F7等があるので合わせて測定してみたい。

 

注:g1プラス側は測定していない、マイナス側のみ。

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837(T)

837(T)

 

良く知られた807と同じような外観の送信管仲間で無線用五極出力管、ソケットはUT(7ピン)、ヒータは12.6V0.7A。

etacerにはこのUTソケットは標準装備してないので当方で取り替えた。

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837はオーディオアンプに使われた製作例をほとんど見かけない忘れられた球。Esg=200V、三結使用時は注意。

この球は以前にプラスバイアス特性を取ろうと思って測定したが、うまく撮れていないがご了承を。

 

当方では、かつてシングルアンプに起用してみたが、A1級のマイナス領域の動作ではあまりパワーが出なかった記憶がある。工夫してA2級にすればよかったかなぁ。

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2E26(T) -1 RCA

2E26(T) -1  RCA

 

VHF送信用ビーム管、「オーディオ用真空管マニュアル」P-111によると、最大出力はA1シングルで5.3W、AB2プッシュプルで42Wの小型高性能管である。

前回の2E24の兄弟球、また「一球入魂」で有名になった双2E26管の815がある。

 

2E24は十数本所持しているが2E26は寄せ集め球が数本しかない。

測定データーはその内の1本だけであるが、オーディオ管並みに美しい特性である、参考にしていただきたい。

三結使用時はEsgMAX=200Vに注意

またプラス領域はデータが取れなかったので割愛。2E24と特性が似ていると思われるが果たして?

 

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2E24 (T)- 1 RCA (その2)

2E24 (T) -1 RCA (その2:プラスバイアス動作)

 

昨日の続き

バイアスプラス側の測定ができた。この測定はうまくできる時とできないときがあり、PCはアプリの再立ち上げを再々してもうまくゆかないことが多い、どうしてかな?

プラスバイアス動作Jのソフトウエアバグが未だ多いようである、早く修正していただきたいものだ。

この特性がどこまで正確なのかはわからないが、おおむねこんなもんであろうとみていただきたい。

 

二つ目のデータは、ロードラインを引いてみたものである。

これによると三結A2シングル動作時最大出力約2W/2KΩと出ている

これはオペアンプでゼロバイアスドライブ+-25V(P-P)振ればよいからハイブリッドアンプができそうだ。

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2E24(T)-1 RCA

2E24(T)-1 RCA

 

小型五極送信管、アマ無線家には良く知られた球、オーディオにも時折登壇する。直熱管なのでオーディオアンプに製作してみたい球の一つ。兄弟球に傍熱管の2E26、これを二つ封入した815がある。

 

2E24を三結で使う場面があるかどうか、送信管は一般にプラスドライブできるので、おそらくA2級で使えばよさそうである

と思ってバイアスプラス側の特性を取ろうとしたが、うまく撮れないので、次回に取り直してみたい。ゆえに今回はマイナス側のみ。

 

Esg=250Vなので三結の場合は注意されたい。小型管ながらさすが送信管、金属袴でしっかり作られている。

 

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8156(T)

8156(T)

 このetracer測定では三結データを公開しているが、これは真空管メーカ発表特性には多極管の三結データはあまり公開していないので、自作者向けに三結データを測定して提供している。もちろん多極管データも取れるので必要があれば測定するのでご了承願いたい。

 

手持ちの水平偏向出力管はほぼ測定したので、ちょっと変わった球を2~3測定しようと思う、最初にあまりなじみの無い8156という球を。

 8156はコンパクトロン管、中には電極がしっかり詰まっていて高信頼管の様子。

調べてみると、MJ誌2008年8月号P-84に黒川氏「真空管活用ガイド」に掲載されている、それによると「175MHz、出力15W程度までの移動局終段用に開発されたビーム4極電力増幅管」とあり、オーディオ用ではビーム管シングルで4W、プッシュプルで15Wの出力と紹介されている。

ヒータは13.5V0.3Aだが、トランスの6.3V+6.3V=12.6Vでも使えそう。三結ではEsg=250Vなので注意して使いたい。

送信管なのでプラスドライブも可能かも?

 

<バイアスプラス側のデータを下に追加しました>

 

 

いつ買ったのか忘れてしまったが、2本のみ所持しているので測定した。まだアンプには使ったことはないが。

 

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バイアスプラス側の測定データを追加

+10,20,30Vの順、+10Vならプラストライブできそうです。

 

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