6C33C-Bの選別
6C33C-B の選別測定
真空管の選別
真空管OTLに使う出力管の選別は必要不可欠ですが、同一メーカ同一ロット品であれば、(神経質に)選別しなくても使用することが可能です、しかし現在に置いてそのようなまとまった数量の出力管を手に入れるのは大変です。よく使われるOTL用出力管を大きく分けると、
4OKG6AなどのTV水平偏向出力管と、
6C33Cに代表されるレギュレータ用三極管
とがあります。
選別する場合、その選別条件がありますが、
実際に使用する電圧電流で測定するのが一番良い方法です。
これには実際のアンプの電源を使ってするのが簡単で、一次側にスライダックをいれて電圧を調整しながら測定するのが良いです。しかしこれで困るのは出力管を直列に繋いでAC100Vから点火している場合です。1本1本計るのにはヒータの電圧供給に困ります。ヒータを並列に繋いている場合は問題ありませんが。
あるいは個別に電源装置を用意する方法もあります。私はこれまでこちらの方法っで測定していました。
しかし最近測定頻度が多くなりましたので、専用選別測定装置(SDS社)のキットを買い求め、自作したものを使いました。
6C33C-B
今回は6C33Cを選別測定する機会がありましたのでその結果をここにまとめておきます。
以下はFACEBOOKに先行して掲載した内容のコピーです。
*****************
一昨日から始めた測定が終わりました。
測定条件...
Ep=165V
Eg=-60V
Ip=?mA
測定時間:30~60分
結果は以下の通りです。自作6C33C ×8 OTL PTLに使っている8本の電流の多い順に
(285)、207、202、195、188、187、185、(119)
これらの球は充分エージングされ使用状態にある球ですが、最大と最小の(最初と最後の)2本は除外して、内4本を修理品に使います。
自作品には、後日、新しい別の球から選別し直します。修理品に元々使われていた6本の内からこの4本を使います。
245、215、198、186
これで、修理品の出力管8本の選別はできましたが、あと前段の球の良否測定しますが、こちらはetracerを使います。
以上はFACEBOOKに掲載したもののコピー
*******************
写真:測定のようす最初の285の測定、この後ドンドン電流上がりました
中央の黄色枠テスターが電流値、このテスターの数値は285の球を測定中のもので、この後に電流がどんどん増え285になりました。
選別した球の組み合わせ
今回は4本組を2つ選びますが、上側、下側に各2本使います
A:245、215、198、186
B:(285)、207、202、195、188、187、185、(119)
Aグループを4本、245と215を上側に、198と185を下側に
Bグループから4本207と202を上側に、195と188を下側に使います。
(285)と(119)は飛び外れていますので除外しますが、倍以上の電流差があります。6C33Cでは倍程度のバラツキは当たり前と思っている方が良く、そのうえで利用方法を考えるようにしたいものです。
どれを使うかは電流の近いものを2本選べばよいのですが、継子ができてしまうと後の使い道がなくなる恐れがありますので、多い方から(あるいは少ない方から)順に2本組み合わせます。